「脱水症&水分補給」
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熱中症についてはメディアでも採り上げられてるとおりです。 脱水症はこれとは違い熱によるもの以外にも発症し、季節に かわりなくおこります。たとえば、クーラーの効いた涼しい 部屋なら熱中症にはならないだろうと安心してると部屋の湿 気が減ったことで脱水症の原因になることがあります。肌か ら水分が抜けていったためです。

ヘルパー2級講座では「飲んで1000、食べて1000」と1日の ヒトが必要な水分量を説明します。では高齢者でこれがいつ も実践できてるかというと難しいところです。何せ1日2リ ットルの水を摂取する体力は意外にも大きくて自主的にとれ る方は少ないからです。それから排泄を気にして飲み渋る傾 向は、なかなかぬぐえないのが現状です。

年をとるにつれて新陳代謝も衰えてきます。それを加味して 水分をとってもらう方法は幾多もあり施設や指導したスタッ フの数だけあると思って下さい。共通してるのは、数回に分 ける、とろみをつける、好みの味にする、ゼリーや水分の多 い果物を活用する、などです。利用者によっては水分摂取量 をつけて日々管理していく場合があります。やってはいけな いのは「自分が担当のときに水分のノルマを達成させよう」 と頑張ることです。利用者にしては無理矢理口に押し込まれ てるわけで、口腔ケアのときに吐き出し、逆効果になるから です。

利用者に上手に水分とってもらうには、それが得意なスタッ フの方法をまねるのが手っ取り早いです。私もこれには苦労 しました。でも、家庭、施設での制限のある中でより多く摂 取してもらうには他人のケアを見て真似ることから摂取して いる理由を考えるのが現実的です。施設によっては厨房のみ 他社に業務委託していて融通のきかないところもあります。 固形同然の麦茶のゼリーしかださないところもあります。自 分がおかれてる環境で最善を尽くす。後は次のスタッフに任 せる。それ位の割り切りが必要です。

施設実習とかで実習生に食事介助についてもらってだされた もの全部を摂取してもらおう意気込む実習生の姿はよく見ま す。その方法が見苦しくて現場のスタッフに交替させられた り、注意されたりします。そもそも、初対面の利用者に全部 飲んでもらおうというのが筋違いなのですがそこまで意識が 浸透してないのが今の介護の現場です。
では、実際どうすればいいのかといえば、折々に量は問わず に摂取してもらう、量に関係なく記録に残す、排泄のケアの 時には出たことを評価するか話題にださないか、などです。 あと、居室の湿気には注意して下さい。加湿器をつける空気 を入れ換える、霧吹きで水を数回まくとかです。家族がいる 場合には一番汗を暑い思いをした人にクーラーの温度とかを あわせています。家族が高齢者にあわせた室温と湿気に理解 をしめせばいいですが、大半はそうはいきません。帰宅して 入浴して十分な水分をとるという行為は高齢者には出来ない ことを念頭において下さい。これはグレーゾーンですが、掃 除で入ったときに利用者にお茶をお出ししてから始めるとい う方法もあります。ケアを十分早くに終わらせて、自分は持 参した飲み物、利用者にはそのときにあった飲み物をお出し して会話をするというのもあります。この2点はケア・マネ ージャーがつくる介護プランに入ってないことが殆どなので 実務経験の浅い人は周囲の動向を見てやって下さい。事業所 、スタッフ・ルームでベテランさんに話しをふってから事を おこしても遅くはないです。
熱中症は誰もが気にするようになりましたが脱水症は年中お こりうることで、それが入院のひきがねにもなる程のもので あることは忘れてはいけないことです。尚、水分補給の方法 で困ったことがあったら、ヘルパーさんたちが書き込んでる 掲示板できいてみるのもひとつの方法です。自分がおかれて いる介護の環境より悪くても達成できてる人から助言が得ら れることだってありますよ。

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