「生活保護:ケアに入るにあたって1」
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先月は現状を大急ぎで列挙しました。そこで「介護については 専用の介護扶助がある。」と書きましたのでどこの自治体のホ ームページで説明されてる内容を先ず書きます。
生活保護法による介護扶助とは
 
介護保険の被保険者で、生活保護を受給している者の自己負担分 (1割)は、介護扶助として生活保護法により負担されます。 介護保険の被保険者以外の者(40歳以上65歳未満)で、生活保護 を受給している者の介護サービスの費用(10割)は、介護扶助と して生活保護法によりが負担されます。介護扶助の給付は、原則 として現物給付の方法によります。

介護保険によるサービスを受けるにあたって実際に対象者にかか った代金を生活保護で換わりに払うということです。とはいって も、生活援助(家事援助)のケアで「買い物」や「買い物と調理」 で伺ったときにお金がなければ話しになりませんよね。これの事 務的処理は話すのに幾つもの生活保護法の説明が要りますし、そ れをやったら間違いなく「面倒くさい!」と思われるので省きま す。 ここからは実例を中心に話しを進めていきます。先ず 生活保護法によって支給されるものは金銭。金銭管理の出来ない ところ、親族が奪ってしまうところ以外は毎月「いろんな項目の 合計額」が指定口座に振り込まれ、該当者はそこからひきおとし ます。ポイントは「合計額」というところでそのうちいくらを介 護に回していいかは本人、ケア・マネージャー、サービスを行う 事業所しか知りません。またここに「○○さんのはいくらですか ?」なんて首を突っ込んではいけません。プライバシーの侵害に 値します。

では訪問介護でうかがったら買い物してもらいたいものが書いた 紙をお金が用意されてました。重要なのは「普通の買い物のケア と同じに応対して下さい。」明らかに書かれているものを買うに は用意されたお金が少なかったら普通に「これでは足りないと思 いますが。」ときいて下さい。自分のお金での立替が原則禁止な のは普通の生活援助とまったく同じです。また事業所から「酒類 の買い物はしてはダメだ」と指示が貴方にあったらたとえ紙に書 いてあろうが頼まれたとしても断って下さい。自分の所属先の事 業所や、その方のサービス責任者の名前を出しても構いません、 この件はいつも以上に厳しくあたって下さい。というのも、その 方が生活保護の対象になったキッカケがアルコール中毒だったり 、酒類には浪費してしまう習癖がある場合があるからです。それ が為にあえてケアする人が「買い物を行う」とケアプランに明記 されてるのなんて沢山あります。その方の命が僅かだろうがケア にはいる貴方には「生涯最後の酒を振舞う」資格はありません。 また一人がルールを破ると他のヘルパーさんが困ります。これは 煙草、不要な薬などについても同じことです。

実際のケアは貴方が所属している事業所のルールで行って下さい。 心配でしたら買い物の詳細を書いたメモをつくり、出来るだけ早く に事業所に渡して下さい。調理についてはあるものを有効に利用し て下さい。ヘルパーさんがかってきた食材をダメにしてしまうのは とくに担当のヘルパーさんが複数で年代が広いとよくおこります。 未然に防ぐにはレパートリーを増やすのが一番ですが家に帰ってま で修行しなくていいです。介護の記録にみんながつくったものを書 くように貴方から事業所に提案して下さい。すると、他のヘルパー さんが実際のケアにあたる前に記録を見て(必ずみましょう!)そ れに周りがあわせてきます。あと残った食材できになるものは「○ ○がこんなにありました。」と記録して下さい。常勤ヘルパーが臨 時で入って「冷蔵庫の中の整理」やその為の調理をさせる事態は、 やめましょう。私も使える材料を出してから思案にふけることは幾 多も経験してます。時間内につくらないといけないのもあり、はっ きりいって厄介な仕事です。

生活保護世帯での買い物のケアを任されているのはそこのお宅の金 銭管理の一部も任されていることは念頭にいれとくように。こと、 店員から「今日はやすいよ〜!」なんて言葉に乗って余計な買い物 はやめましょう。折角の手作りの食事を楽しみにしてた方が配達の 弁当に置き換えられたらそれは心理的にとてもショックです。健康 で文化的かつ社会的な生活の最低限とはいえど楽しみを奪われるの は誰にしたってショックです。
とかく、ケアに集中して対象者との会話がなくなっている傾向の昨 今ですが。エプロンつけながら、消毒しながら、前の人の記録をみ ながら会話をする時間を増やしてみましょう。その方が生活保護で 支給されている額で送っている生活像を把握することは何より大切 です。決して無駄はヘルパーがつくってはいけませんよ。

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