「実技:実習ノート」
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先ず、厳しい現実を。施設にせよ、在宅にせよ現場では「実 習ノートへのコメント」は誰もが敬遠してしまうんです。実 習生の熱意を無にしてはかわいそうから、自分の仕事が増え て面倒くさいまで理由はいろいろあります。当番せいで職員 がやってるところから、パートの人に任せてるところもあり ます。私も登録ヘルパーの分際で経験があるってだけで書い たこともありました。どっちにせよ実習ノートにコメントす ることが、現場では厄介な仕事であることを念頭において下 さい。
先ず、「自分がしたこと」「職員が説明したこと」を区別し て書いて下さい。そして職員が説明したことは最低限におさ めて下さい。コメントする人間はとうに知ってることを記録 の半分も書かれては「今日はどういうねらいで実習うけたの ?」と頭をかしげてしまいます。職員が知ってることは、自 分の実習内容に欠かせないことだけかけばいいんです。そし て、「自分が初めて書いた記録」のように職員からの説明を 自分がしたことに組み込まないで下さい。自尊心が高い職員 だとかなりキツイコメントかくか、自分が知ってるところを 赤線で引かれて返されることがあります。

実習生の大半は、当日利用者は誰で何をするかが不明のまま 現場に着きます。今日の目標なんて頭の回転の速い人でも、 職員からの説明を聞きながら思い浮かべるのが手一杯です。 ではどうしたものか。最初に、自分がしたことを正直に書い て下さい。次に自分がしたことを評価して下さい。その上で 質問、意見、希望を記述して下さい。すると、コメントを書 く人は実習生の力量を判断します。そしてそれに見合った評 価を書いて、実習生からの申し言に返事します。場合によっ ては翌日の実習の内容をかえたほうがいいのではと上司に進 言してくれる親切な職員もいます。期間中はお互い平和にい たいですからね。

最近、介護福祉の学校で教員が困っていることは「実習先が ない」なんです。職員が全体的に若すぎた、うちの生徒が職 員に談判した、待機しきれずに黙って他の事をやって職員が トラブルの対処をした、もう理由はいくらでもあります。私 なんか、学歴だけで差別されて初日に条例の本渡されて翌日 にリポート書かされまして、その評価でやっと他の実習生と 同じ扱いになったってことがあります。学校と福祉施設の間 では関係は冷え切ってる方向にいっています。

同期は2週間洗濯機の掃除でした。職員からナンパの言葉ば かりかけられた同期もいました。お互いの平和のために利用 者にふれない「見学実習」で終わらせるところもあります。 大志を持って介護、福祉業界の玄関にたったのにひどい目に あった実習生の話も幾つもあります。でもそれに耐えてみん な最後は「有難うございました。」で締めてきたのです。
今、施設側が実習生に求めているのは新しい観点、自分達が 見落としてた発想なんです。日々のケアの繰り返しで職場か ら失せた新鮮さを実習生に期待しているのです。実習ノート に高尚なことは書かなくていいんです。実習をうけるあなた のふとした疑問や意見がその施設にとって前進するキッカケ にもなりうるのです。会社員社会とか知らぬまま福祉ひとす じできている介護福祉士さんが今後ふえていくでしょう。す ると年齢絡みでコミュニケーションが難しくなると思います 。実習生ノートの記録は一般社会の基準を提示することだっ てあるんです、気負いせずにルールは守って書いていって下 さい。

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