「概論:政治と宗教」
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原則は自分が行うケアに「政治と宗教」をいれてはいけません。 昔は利用者さんに選挙の候補者の名前をおぼえさせたり、コロ ニーに住む障害者の人数分、職員が支持する政党にいれたこと もありました。今で言うと利用者が若き頃の政治話に「そうで すね。」と調子あわせるのは昔話だからよしとして「○○さん って(政治家)どう思う?」ときかれて真面目に応えるのは、 問題ありです。認知症の方に念仏を唱えさせるなんてもっての ほかです。

例外は幾つもありますので代表的なのをあげてみましょう。先 ず、事業所が宗教法人である場合、または宗教活動の一環とし てやってた奉仕活動が、介護保険制度以降も継続してる場合。 母体が宗教に関与していても、場をわきまえてケジメをつけて 対処して下さい。繰り返しの内容になりますが自分の活動に宗 教を組み込んではいけません。利用者を尊重すること及び思想 の自由に関わるからです。事業所の中で職員が礼拝をしようが 読経しようがそれは事業所のルールと割り切りましょう。これ が利用者に移ったら、自分の生死を心配したりと、余計なスト レスをかけてしまいます。

選挙となると同窓会名簿を片手に電話してくる知人いますよね。 在宅介護でも似たことが起きています。ヘルパーさんの集まる 場所、介護スタッフの待機所で「○○さんにいれてよね」と言 う人、見覚えがありませんか?。肯定の返事をすれば「あの人 もいれるからあなたもいれてよね。」の「あの人」にされてし まいます。否定の返事をすればそれ以降の付き合いが悪くなる という現実があります。私は「事前投票した。」で通しました し、「福祉に関わる者として無宗教を通します。」と断言して きました。

もう一つの例外が冠婚葬祭の場に出るときです。喪主の意向に よってあわせないといけない事態がきます。事業所の面子にも 関わるイベントです。先ず単独行動は、どんなに利用者との仲 が良かったとしても控えて下さい。つつんだ金額が事業所より 高額だと知れたときにばつが悪くなります。介護事業所、ヘル パーステーションの一員であることを念頭において責任者の判 断を待って下さい。何人で行くか、服装はどうするか、香典の 宛名は額面は等々は責任者の仕事です。これは会社社会でもい えることですよね。間違っても情で先走って行動をおこしては いけません。ばれたときにあなたの職場での位置に関わります 。矛盾を記載しますが、神式、仏式、キリスト系のはマナー・ ブックで把握しといて下さい。それは責任者から選抜されたと きのためです。

施設介護であるのが、議員さん又は議員候補の人による施設訪 問。顔を売り込もうと利用者に無理に接近、握手を求めるとい った行為が現実としてあります。それを知って「議員の隣に座 りたくない」という障害者もいます。議員(又は議員候補)と 2ショット写真を撮られるのが嫌だからです。こういう場合は 「利用者に必要な付き添いのヘルパー」を演じて割って入って 利用者との会話に華をさかせるのもいいでしょう。相手は選挙 対策に来ているわけで、利用者はそれに関与したくないと言明 してる以上、大人の振る舞いで利用者への負担の軽減に努めて 下さい。入学式、卒業式に来る「お呼びでない来賓」と彼等は 同等です。あなたはあなたのケアに専念して下さい。選挙活動 の妨害には決して値しないので自信をもっていいです。


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