「概論:介護職が集まらない」
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私が最後に介護職をしたベストライフのCMでは「介護の仕事 に志をもって入ってきた仲間が去っていきます」「介護制度に あなたの声をください。介護士が希望を失う前に」。という声 と消えていく人の姿がでてきます。広告の意図は「CMを見た 方が″へえ、なんで辞めていくの?″という疑問を感じて、介 護の現状に気付いてもらえるきっかけになればと考えています 」だそうです。その会社の規則で辞職せざるをえなかった私は 複雑な心境です。

ヘルパー講座や各種学校を終えて資格をもっても福祉の現場に 定着する人は半分くらいです。施設実習のときに自分には不向 きだとか体が追い付かないとか嫌だとか感じた結果でしょう。 あと、自分の親族の介護のために受講した方もいます。それで も現場は慢性人不足です。

私が勤めたベストライフの有料老人ホームでは、失敗もした分 笑いもありました。職種や年令を気にせずに話をしたり助けて もらったりと明るく、柔らかいところでした。ところが何故か 私が辞めた後、次々とスタッフは辞めていき、新人も入らず、 月に7回も夜勤をしてるという「どうですか?」なんて軽々し くきけない処に豹変してしまいました。本来、利用者のケア記 録をかきながら介護のヘルプや指導をしたり全体のながれをつ くる方が入浴介助の格好していたときにはおどろきました。人 をまとめる人が不在で各自が時刻を基準に独自の判断でケアに あたっている状態、まさに人不足です。

題目に戻りましょう。どんなケアに入るにあたっても「どこ また辞めていった方々が「レクリエーションには欠かせない方 ばかり」なので、行事の発案や日頃の部屋の飾りをかえるとか なくなり華はなく、淡々と介護が行われている日々になったの は、利用者の生活にも影響するしスタッフにも影響されてしま います。やがてルーティン・ワークに不満をもち待遇も「人手 不息でこれだけやっているのにこの給与?」とか思うのも仕方 ないです。普通の職種だって転職が定着したのですからよりよ いケアをしたくて人材が流失してしまうという構造です。介護 が嫌になって業種をかえる人も出てくるのも納得がいきます。

利用者の笑顔やよろこびが介護する側に返ってくるってよくい います。今はレクリエーションでも専門の雑誌がありますので 介護だけではなく、図画工作、音楽に時間を充ててみるのも一 手段です。特性があれば利用者もすぐおぼえてくれるし、会話 の切り出しにもなります。介護は年々いろいろな根拠に基づい た方法がでています。その現場、企業ならではの方法もありま す。それは現場で習えばいいのです。そうでないところを構築 して他のスタッフとはちがう人になると、待遇の見方もかわる し、昇給の交渉にも理由になると思います。「郷には郷に従え 」ですが、「自分は自分らしく働く」のも福祉、介護職だと私 は思います。

とはいえ、上記にあげた3項目は私が有料老人ホームに勤め ていたときやったことです。こと夜勤が多かったので他にふ る場もない状況でした。責任は運営会社がとると明記されて たので、誰から指示をうけたか記録をとりました。実技のノ ウハウは看護士さんの空き時間に教えてもらいました。あと 実際にされるときにPHSで呼んでもらって見学もさせても らいました。私の場合は看護士さんとのコミュニケーション でだいぶ救われました。

以上で、「概論:介護職が集まらない」でのはなしはおしま いにします。次回は虐待に関連したことをと思ってますが、 毎度のごとく、ギリギリまで業界の動向をみて決めます。


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