「虐待:発見したら」
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虐待の件数は公式な数字でも年々増加しています。児童から高 齢者までとりあげたらキリがないのでヘルパーの視点に限定し ます。それでも1回で終わらないのだから深刻だし表出しにく いです。
先ず、身体介護でなくても利用者の外見は一通り見てください。 傷が露出又は処理されたりあざがあったら遠まわしに訊ねて下 さい。「階段、踏み外しました?」とか、「ここの団地、道路 に出るのは大変ですよね」とか。訊くのは(常識ですが)相手 が真実を言える様に家族などいない場面がいいです。居室の掃 除で移動してもらうときとか、料理の味見とか、背中を洗う時 とか、2人になれる場面を工夫してつくって下さい。家族、親 族ぐるみで隠している場合があるからです。

尚、利用者から「殴られた」ときいても、記録には書かないで 下さい(ここ重要。)あなたはヘルパー・ステーションから任 された仕事を優先してそのことを記録につけて下さい。後で「 やることやらないで云々。」とケチがついたらヘルパーの交替 だけではすまない場合があります。

いろんなお題で書いてますが、ヘルパー活動が終わってから後 でヘルパー・ステーションに報告して下さい。納得がいかなけ れば、ヘルパー・ステーションに行き説明をうけて下さい。そ して対応策をサービス提供責任者より指示してもらって下さい 。「無視していいです。」といわれたら無視して下さい。非情 だからでなくきちんとした理由があります。あなたが虐待事件 にまきこまれない上での指示です。担当を換えられて、収入が 減っても不満を表に出さないのが大人でしょう。

施設介護では時間で動いてるのでそれが優先です。習慣で「コ ミュニケーション」と称してやってる人もいます。施設によっ ての基準の違いもあります。ですので報告相手は慎重に選んで 下さい。間抜けなのはキャリアが近い人に話しを持ちかけるこ とです。報告する相手は、施設の組織を知り、相応の発言権と 行使力を持つ人を選んで下さい。でないと施設内でのあなたの 居場所がなくなります。そして報告したら上司に預けたと気持 ちを切り換えていつもどおりの仕事をして下さい。対応が遅い と待っていても無駄です。相談された人は自分の裁量にあった タイミングを探っているからです。シフトの組み換え、困難ケ ース専門の人の応援、二人対応で真実性を濃くする等対策は幾 らでもあります。報告した時点であなたは役目をまっとうした のです。

 施設介護は仲の善し悪しに関係なくチームケアの連続です。 それに外れると貴方の介護スタッフ内での居場所がなくなりま す。決して「チクリ屋」だと思われてはいけませんよ。

以上で、「虐待:発見したら」でのはなしはおしまいにします 。次回は「虐待:出くわしたら」をと思ってます。
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