「概論:事業の譲渡ー施設編」
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介護業界の最大手だったコム○ンの有料老人ホームとグルー プホームの事業をニチイ○館が受託することとなりました。 数社がノミネートしてました。それだけ有料老人ホーム運営 は、採算の見込めるものだったということです。有料老人ホ ームの案内なんかみると最初に払う入居費と月払いの家賃は かかれてますが、実際はサービスによっては別途徴収される 料金が発生し合算するとその案内からは想像できない額を払 うことになるからです。たとえば「夜勤の人数を基準より一 人多いから夜も安心です。」と書かれてればその一人分の人 件費は別途サービス料にはいり「月に一度、外食なみの御馳 走がでる」とかかれればそれも別途請求されます。つまると ころでいうと介護保険よりもてあついケアや利用者に生活を おくってもらうべく必要なサービスについてはその会社任せ というわけです。勿論、法律上の最低限のサービスをそれに 応じた金額でやってるのが最低条件ですが。
ニチイ○館というと通信講座を連想されますよね。ヘルパー 講座では施設実習があり、それに見合った実習場所が必要で す。既に数社では自分の会社グループの施設をそれにあてて いますが、陶然ニチイ○館もそれをより円滑に行えることを 見込んでます。在宅介護だとアイ○ス・ケアがあるからヘル パー2級講座だと自分の会社の中にお金がおちていきます。 また、講座が終わった後の就業先も今回の受託でかなり手配 出来るようになりました。受講生が四苦八苦しなくても働け るとニチイ○館は言えるわけです。

会社のメリットは他いろいろありますが、ヘルパー講座をう ける側にたって考察してみます。まず、就職先が実習先だっ たということもありうるので介護業界にすんなりはいりやす い。国家資格等で実務経験の証明が必要な場合でも同じ会社 グループ内だから講座終了してすぐ働いたとしても証明が一 枚ですむ(他の事業所を渡り歩いた私みたいに倒産によって 実務証明が不可、または書類の発行が遅れることがない)。 最初から身体介護に関われるのでスクーリングでの苦労もむ くわれるといったメリットがあります。

デメリットは「そこの方法しか、ニチイ○館の方法しか知ら ない」ということです。トランスにしても福祉器具にしても 年々進化しており業界内での考え方がころころかわるご時世 です。資格試験で実務があったときに、働いてるときは誰か らもいわれぬ箇所が減点対象になることもあります。筆記に しても法制度よりは会社のルールに偏ってしまうのは「ニチ イ○館」というブランドの中でしか見識を得てないからです 。働いてる分にはそれでいいルールでも介護福祉士試験でお とされるなんてこともあります。井の中の蛙になりやすいと いうことです。

では、今後ニチイ○館の方法が業界の標準になるかといえば 、それはありえません。たとえ、会社は収益をあげ、スタッ フの待遇はよく、利用者も不満のない施設運営を全国に展開 したところで、幾多をある社会福祉法人による施設、在宅介 護支援センター、地域に密着した既存の事業所を無視するこ とはできません。現にコム○ンの在宅介護部分は地域になじ んでいる事業所に個別に譲渡する方針であります。たとえ、 規模がナンバー1になっても安穏としてられないのが介護業 界。市町村主催の講習会を無視して自分達だけでやってれば いいかといえばそれは、第二のコム○ンを産む温床になりか ねません。
これは、私が介護職で働いてた地域でのことですが、「アイ ○ス・ケアセンターはすぐに根を上げて他社にふろうとする 」といった風評がありました。逆に私がいたところは「身体 介護ばかりとってがめつい。」と言われてました。自分が勤 めているところがどういわれてるのか、自分達はどうしてい きたいのか、単に「利用者本位のサービス」というありふれ たコピーで片付けてはいけません。会社がかわっても自分の ケアについての方向性は会社の大小に係わらずに持つべきこ とです。。

コム○ンから移ってくるスタッフは雇用は確保されて一安心 でしょうが、その後が正念場です。割り切れるか、自分の意 見を言えるか、業界全体のながれをおってるか、問われると ころです。以上で、はなしはおしまいにします。年度ないに は「在宅編」も書こうと思います。でも1回で書き切れるか といわれると、報道でも受け入れ会社が苦慮してるようにそ う簡単には書けないんです。段階経て書いてかないとだめで すね。

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