「何故に、介護福祉士試験を全員が受験するの?」
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最近、成立した案件で社会福祉士・介護福祉士法の改正があ ります。おいおい介護福祉士を取得するには、介護福祉士養 成施設卒業者と3年以上の介護実務経験者全員が、養成教育 と国家試験を受けなければならなくなる。というものです。 今は介護福祉士養成の専門学校を出ると同時に登録されまし たが、これが施行されると資格取得のために国家資格を受け ないといけません。現行のカレンダーでいくと、専門学校を 卒業して半年以上たってから試験をうけることになります。

理由の一つは介護の質を上げることが入ってると思います。 卒業して世間の現場の風にあたらぬまま、国家資格をもって いるのはいかがなものか?、卒業してすぐに幾年も経験のあ るケア・スタッフと互角に渡り合ない現状があるではないか ?、とまぁこんな理由だと思います。「だったら、スキルも 社会経験も未知数の他国の介護士(またはそう名乗る者)を 安易にホイホイ受け容れるのは国の外交都合であって、介護 の質をあげることにそぐわないと、私は法改正に異を唱えま す。

私は「分からなければ分かる方策をうってばいい。」という 考えです。施設介護の携わっている方は身に覚えがあるでし ょう、施設の渉外的な都合、慣例からヘルパー講座では教わ らなかった方法、考え方と衝突します。説明する先輩も歯に 物が挟まった苦しい説明や答えしかできないケアがあります 。その辺の事情がわかって、3年後、基本かつ素朴な姿勢で 国家試験を受けてとおる人がこと実技でこれから増えること はあるでしょうか。単に「介護福祉士対策講座」を開くスク ールが潤うだけです。

福祉関係の学生は決して地元の人ばかりではありません。現 に私の同期生は卒業とともにバラバラになり十年すぎてやっ と最初の同窓会ができたくらいです。受験資格だけ持たせて 帰郷させるのは新しい人材を育成するのに逆行しています。 折々、学校でたての未経験の介護福祉士が現場のベテランと 渡り合えるか問題だといっている私ですが、それって早急で はないですよね。それこそ学ぶなり覚えるなりして前に進め ばいいのです。若くして職に就くということはそれだけ伸び しろがあるということです。私は養成学校をでたばかりの介 護福祉士さんにはそこを活用することを求めてきています。

資格はつかってなんぼのものです。安易に取得の敷居を上げ て福祉の人材が増えるとは思えません。どこの施設も事業所 も上質なスタッフを望んでいるどころか、普通に分別のつく 「人」が欲しいのです。国会で成立した法案は本来は「人数 がそろったら検討すること」。議員さんが施設訪問するとき は、うけいれるがわも相応の準備をして面子を潰さないよう にしています。いつもと違うシフトを組み、計画を立てて待 っているのです。「本当の姿を見たかったら、普通の日に来 て下さい。」と法案を通した議員には投げかけます。

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